セラミドの話には、必ず登場するスフィンゴ脂質ですが、一体、スフィンゴ脂質って何?と思ったことはありませんか?セラミドと関係があるのはなんとなくわかるけど~それ以上のことは・・・・「ま~良いじゃないの・・・」って感じですよね。
でも、スフィンゴ脂質についても、少し知っておくと、化粧品の選び方とか変わるかもしれません。そんな、スフィンゴ脂質について、まとめてみました。
ほうれい線対策に必要なセラミドとスフィンゴ脂質の関係
肌の保湿対策として効果的と言われるセラミドは、実はスフィンゴ脂質の一種なんです。スフィンゴ脂質は、「細胞間脂質」の一つで、細胞と細胞の間に存在し、体内に広く分布している構成成分です。細胞間脂質は、角層細胞と角層細胞の隙間を満たし外部からの刺激を防ぐとともに体内の水分が蒸散しすぎないように調整する角層のバリア機能を担っています。
例えば、角層をレンガ塀と考えた場合に、角層細胞はレンガ、細胞間脂質はレンガ同士の間を埋めるセメントとするとわかりやすいと思います。スフィンゴ脂質には、いくつか種類があります。
●セラミド
●スフィンゴシン
●スフィンゴ糖脂質
●スフィンゴシン1-リン酸
●スフィンゴミエリン
化粧品などの成分表示を見ると、セラミドは「セラミド」、もしくは「セラミド/スフィンゴ脂質」と表記されています。一方、セラミド以外のスフィンゴ脂質の表示は、「スフィンゴ脂質」と表記されるのが一般的です。
また、植物界や酵母には存在しませんが、動物界に多く存在するもので「フィトスフィンゴシン」という表記のものがあります。この「フィトスフィンゴシン」は、植物由来の成分でスフィンゴ脂質と同様の機能を持っています。
皮膚のセラミド構造を研究した結果、化粧品メーカーが化学的に作り出した「スフィンゴリピットE」という合成成分もあります。この合成成分もスフィンゴ脂質と同じ様な働きをします。
ほうれい線対策に必要なスフィンゴ脂質の働き
セラミドは、スフィンゴ脂質の合成・代謝における中心的脂質として皮膚の角質層の細胞間脂質の約50%を占め、高い保湿効果で肌の水分をキープし肌のキメを整えてくれます。
セラミド/スフィンゴ脂質は肌表面に水分と油分のバリアを張り巡らせることで水分の蒸発を防ぎ、また、外的刺激が肌の奥へ伝わるのを防ぐという肌バリア機能を持っているのが大きな特徴です。
その他には、紫外線によってシミを作る原因となる「チロシン」を抑制しメラニン生成を抑えてシミ、シワを防ぎます。スフィンゴ脂質は、人の肌に元々存在しているものですので、個人差はありますが、肌なじみが良く、刺激も弱く、乾燥肌や敏感肌にも安心できる保湿成分です。
ほうれい線対策として注目されているスフィンゴミエリンとは
スフィンゴミエリンとは、セラミドを作り上げる根本的な型となる成分のことで、牛乳由来の新しいタイプのセラミドです。
牛乳からバターを作る際にバターミルクと呼ばれる液体ができます。この液体には、スフィンゴミエリンが多く含まれています。バターミルクの液体からタンパク質や余分な成分を除去し、フリーズドライにしたものをミルクセラミドと言います。
スフィンゴミエリンは、肌の中でセラミドが作られる際には、大切な働きをする成分です。肌のターンオーバー(新陳代謝)によってセラミドが生成されますが、蓄積される際に、スフィンゴミエリンやグルコシルセラミドに分解されます。
その後、スフィンゴミエリンは、スフィンゴミエリナーゼという酵素の働きによって再びセラミドに合成されるのです。スフィンゴミエリンは、セラミドが分解されて作り出される成分であり、セラミドを合成する際に必要な成分でもあるのです。
肌に存在するセラミドは7種類あると言われています。スフィンゴミエリンは、その中の「セラミド2」の前駆体になることがわかっています。セラミド2は、セラミドの中でも、特に高い保湿力をを持ち、肌の水分バランスを保つ働きをしてくれます。
ほうれい線対策として大切なスフィンゴミエリンを多く含むミルクセラミドとは
ミルクセラミドは、スフィンゴミエリンが多く含まれていることから、セラミド生産に効果的であることは確かなことです。最近、ミルクセラミドは、植物セラミドよりも吸収力が良いということが明らかになってきているようです。
ミルクセラミドで保湿力効果を得るとした場合、だいたい、1日20㎎のミルクセラミドが必要となってきます。牛乳だけでこの量を摂取しようと思うと1日1.2リットル近く飲む必要があります。これを毎日続けることは難しいことです。
おすすめの摂取法としては、サプリメントや化粧品からの摂取ですが、それと同時に食事に乳製品を取り入れたり、牛乳を毎日飲むことで、一層効果的にセラミドの増加効果を狙えると思われます。
ミルクセラミドが配合されたサプリメントと言うと、サントリーの「ミルコラ」です。ミルコラはミルクセラミドをはじめ、コラーゲンや保湿力の高いプロテオグリカン、コラーゲン生成をサポートするビタミンCなどの成分を配合した健康食品です。
摂取法としては、コーヒーや紅茶に入れてカフェオレやミルクティーのようにして飲むというものですが、ホットケーキに混ぜても良いようです。継続して利用することで、手荒れが改善されたとか、化粧のノリが良くなったなどの口コミを見かけます。
こう言ったセラミドは、少し前までは、それほど種類もなかったように思いますが、最近では、色々な素材をもとにセラミドが登場してきているように思います。以下の記事は、そういう様々な素材から登場したセラミドの話です。参考にして下さい。
kaotarumi-taisaku.hatenablog.com
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